東京大学の石川先生グループが作成した圧倒的なソフト……サービス……うーん、なんて言ったらいいんでしょう。
「東京大学の石川先生グループが作成した次世代病理医です。」
という説明が一番いいのかもしれません。
Large Scale HistoPathological Image Retrieval Systemというのをどう略したらLuigiになるのか誰もわかりません。なんでルイージなんだよ、とつっこみましょう。たぶん「類似」だからです。
このシステムは非常に簡単に使うことができます。しかも無料。
上記リンクから、上にある「Search」を選んで、ワク内に自分がもっている病理組織画像をヒョイっとマウスでもっていきます。
すると、「その画像に似た組織を示す病理画像」がずらりと検索されます。
臓器を「ALL」から各臓器に指定し直すといいかもしれません。
なーんだ、そんなことなら、別に手動でできるからいらないよ、となめてかかるのは今のうちだけにしておきましょう。
なんと、検索された画像をクリックすると、「その画像の病気が有していた遺伝子変異」が表示されるのです。思わず「うぐっ……!」と声が出ます。
ディープラーニングを用いた、病理画像から「類似した画像を示す病気を検索してくれる」リトリーバルシステム。これはマジで圧倒的です。息を呑む音、つばを飲み込む音、これらは「時代が変わる音」です。
なおディープラーニングで何を調べているかについては石川先生が説明されています。どうもAIは「スパーステクスチャ」の解析をしているようです。すごく単純な日本語で説明すると……「画風」とでもいえばいいんでしょうか。
なお実際に使ってみると、臓器ごとにまだムラがあるようですが、軟部腫瘍や脳腫瘍はけっこうおもしろい結果を返してくれます。若い病理医が教科書を用いて「絵合わせ」するのもあと数年でみられなくなるのかもしれません。
(担当I)
追記: ちなみにこのシステム、iPhoneアプリがあります。マジでびびりますのでおためしください。↓
0コメント